花粉症予防の食養生 その2
花粉症予防の食養生 その2
アレルギー勃発?!……
今週も、花粉症、アレルギー性鼻炎についての食養生をお話しいたしましょう。今週の火曜日あたりから黄砂が飛び出して一気にアレルギー性鼻炎の季節になったようですが、皆さんいかがでしょうか。鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状がでていませんか?
アトピー性皮膚炎の方もこの花粉の季節は、木の芽立ちという季節ですので、症状が悪化する方も多いようです。食養生が必要になりますので、本日は、食におけるアレルギーの原因についてお話しします。
高度経済成長とアレルギー曲線は一致する!……
最近はアレルギー体質の方が非常に増えてきています。10人いれば8人の人には何かアレルギーがあるという時代です。
日本で花粉症やアトピーが出始めたのは昭和30年代の後半からです。高度経済成長と共に始まったといえます。そのころから食生活が欧米化して、昭和35年から10年間で砂糖の摂取量がそれまでの9倍に、乳製品の摂取量が23倍、脂質の摂取量が約3倍と驚異的に増えました。それと冷蔵庫が各家庭に普及し、冷たい飲み物を沢山取るようになりました。それらの増加とアレルギー曲線が何故か一致しているので、いつも申し上げているようにアレルギーの問題はここにあるのではないかと考えられます。つまり、栄養学の知識だけが先行して、私たちの体質がついて行っていないことによるのです。
アレルギー予防のために控えたい食べ物!その1……
まず最初に申し上げることは、砂糖が、多いと粘膜の修復は出来ません。甘い味というのはお腹を助ける味ですが、お米を咬んだら甘いこの味が、お腹を助ける本当の味なのです。お砂糖甘い味は行き過ぎになり、腸の粘膜、鼻の粘膜などが荒れてしまいます。油が多いのも同様に、細胞膜、腸の粘膜、鼻の粘膜など修復出来ずに、反対に炎症を起こしてしまいます。
ジュースのように甘くて冷たい飲み物が多いとこれも治療と逆のことになります。ジュース1本で大人の砂糖の一日の摂取量は入りますので、これも注意しなければなりません。2月と言えばバレンタインデーですが、アレルギーのある人は、チョコレートや生クリームのケーキなども沢山食べますと、クシュンと言って鼻水が出る方も多いのではないのでしょうか。
当店の患者さんで、漢方薬や乳酸菌で手当をして、今年はアレルギーがまだ出てないのですよと来られるのですが、ケーキやチョコレートを沢山食べると、クシュンとくしゃみをしてやばいと思い、控えると先生それで治まるのよ。と言う方がいらっしゃいます。
アレルギー予防のために控えたい食べ物!その2……
次ぎに、油が多い食事は、腸壁を傷めます。腸管免疫が崩れ、お腹の中の免役のスイッチが壊れてしまうのです。日本人は特に油に弱い民族なのです。マーガリンや、コテコテのサラダ油のドレッシング、マヨネーズなど油が多い食事は、粘膜の炎症を誘います。マーガリンやマヨネーズなどのトランス型脂肪酸は、控えるようにして下さい。アレルギー性鼻炎の炎症やアトピー性皮膚炎の炎症やかゆみなど、あとリウマチの方の痛みや膝や肘の関節痛なども同様に炎症が起こりますので、このような方は、油の多い食事、特にトランス型脂肪酸は控えるようにして下さい。
植物油の通信簿!……
生で食べる油は、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油などオメガ3系の油は、このような炎症を治す方向に働きます。しかし欠点は、酸化されやすいので上手に取るように心がけて下さい。例えば、この油でドレッシングを作ると美味しいのですが、酸化されやすいので、お昼作ったらお昼で食べきることです。夜まで作り置きをしないと言うことです。
次ぎに加熱する油は、オリーブオイル、キャノラー油などオメガ9系の油がよいとされています。それ以外のほとんどの油はオメガ6系になります。油は必須脂肪酸と言われて体内で作ることが出来ないので、人間は外から取らなければなりません。
日本人は元々油に弱い民族ですし、現代の日本人は沢山油を取っていますので、現在ではなるだけオメガ6系も控えて、良い油、先ほどのオメガ3系とオメガ9系の油を取りましょうと言うことになります。本日は、アレルギーと砂糖と油についてお話しいたしました。