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秋の「辛味」の代表、お酒について

秋の「辛味」の代表、お酒について

酒は百薬の長……  

飲みにケーション

 本日は「秋」を助ける味、「辛味」の代表のお酒についてお話しいたします。お酒は適量であれば、「酒は百薬の長」と言われています。皆さんご存じの通り、適度なお酒は、血液循環を良くして、食欲を増進させます。心の抑制が楽になるので、精神的なストレスの解消にもなるし、コミュニケーションの手段ともなります。本日は漢方的、東洋医学的に見たお酒についてお話しします。漢方的な物の見方は、薬味・薬性ということを大切にします。食べ物が全て体を作るものと考えて、どのような味で、どのような効果があるかと言うことを考えています。ですから、何カロリーという単純な栄養価だけでは測れない物があると言うことが根底にあります。そこが現代栄養学などと少し違うところです。

お酒は「辛味と甘味」、薬性は温!……  

 お酒の味は、漢方医学で言う五味で考えますと、辛味と甘味です。性質は温性です。甘味は、体を少し補うことが出来ます。疲労回復に用いられます。さらに甘味は緩和させる効能を持ち、婦人の生理痛によいとされています。辛味は発散の働きがあり血液循環、精神状態をよくするという意味も含まれます。温性は、寒を取り除き、温める働きです。ただし、ビールは、苦味で夏の暑気あたり予防のため身体と血液を冷やし、甘味もあり栄養が高くなっています。ビールは夏、冷たいから飲むのでなくて、苦いから飲むものです。

ビールについて……  

ビール03

 朝夕は秋らしくなり冷えてきましたから、ビールを飲むと寒いと言われる方も多くなってきたのではないでしょうか。ビールの薬味は、苦味(にがみ)、薬性は寒と涼、にがい味は、物を下に降ろす作用、消化の働きがあります。麦芽が主原料ですので「健胃、消食」の働きがあります。薬性は寒、冷やすということで、夏バテ、夏暑気あたりで食欲がないというときは、ビールを少し飲むと、体の熱も上手に取ってくれて、食欲をそそります。またビール自体が栄養豊富です。中国では、ビールのことを「液体面包」つまり「液体のパン」ともいわれています。それと、若い内はまだ良いのですが、どこに行ってもビールしか飲まない方、冬でもビール、一次会も二次会もビールというようにビールを大量に飲まれる方は、お年を取っても同じようなことをしていますと、身体が冷えすぎて、血液をしっかり送り出すことが出来なくなり、多くの人が、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなるので、最初はビールぐらいにして後は温かいお酒を飲むように気を付けましょう。

日本酒について……  

日本酒といか

 次に日本酒です。私もお魚を食べるときは、日本酒でいただくのが一番美味しいと思います。薬味は甘味(あまい)、薬性は温(温める)から平、冷や酒、冷酒の場合は、平となります。(温めもせず冷やしもせず)、甘い味というのは胃腸を助ける味です。「健胃」の働きがあります。胃腸の働きを一時的に助けます。

焼酎について……  

焼酎

 焼酎は、蒸留酒なので、酔い覚めも楽ということでファンも増えてきています。薬味はやはり甘味、辛味です。薬性は涼、さます効果があります。それと油を流す効果があります。九州の料理、豚足、豚の角煮、地鶏料理など少し油濃い料理に良く合うお酒とお考えください。先ほど日本酒に合う料理はお魚と申し上げましたが、まさにそのとおりでお刺身はやはり日本酒でしょう。お年を召した方が、九州に単身赴任して、つまみはお魚が好きで、お酒は焼酎に変えて飲んでいたら、体の皮膚が乾燥してカサカサして少しかゆいという方がいらっしゃいました。油濃い食事はしないわけですから、日本酒に戻してもらうだけで乾燥感は取れたということがありました。料理によりお酒も変わると思いますよ。

ウイスキーについて……  

ウイスキー

 ウイスキーは、大好きでして、私もシングルモルトに目がないのですが、薬味は、辛味、甘味、酸味、苦味など入り組んでいると思います。樽の成分等に免疫を上げる要素もあるのでないかという方もいらっしゃいます。薬性は、温です。暖める作用が強いです。寒さを取るお酒とお考えください。スコットランドなど凍えるような極寒の地で身体を温めるために、生きていく上に必要な酒というか薬なのです。ウイスキーは、少量を飲むお酒で、中国では「少飲」といいます。薄めて飲むお酒ではありません。本来は小さいグラスで1杯だけ飲むお酒です。後チャイサーでお水を飲むなどとする方が良いと思います。水割りなどにして飲むのは本来の飲み方ではないのです。中国の「白酒」パイチュウも同じ考え方です。本当のお酒好きのかたは、お年を取るとウイスキーを一杯という方が多いと思います。

理想のウイスキーの飲み方……  

ウイスキーワンショットで

 濃いお酒をワンショット口に含みます。15分間かけて口の中で転がしながら、『酒気』を口腔粘膜から取り入れます。肩のこりは取れ、体が温かくなります。酒気を取り込んだ後の液体は、飲むと体に必要のない湿になるので、残りの液体は吐き出します。これが究極の漢方的濃いお酒の飲み方になるのではないでしょうか。私は、まだ修行が足りない為、どうしても残りの液体を飲んでしまします。



倉敷市下山薬局

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