不眠症をなおす食事療法
不眠症をなおす食事療法
本日は、不眠症についてお話しいたします。秋の夜長を楽しみながら、不眠とは縁なく健康的に過ごせる人は良いのですが、不眠でお悩みの方も多いのでお役に立てばと思います。現代医学的には、薬物療法が中心になりますが、本日は漢方的に、また食事対策についてに考えていきたいと思います。
漢方的には、その人の陰陽のバランスが乱れているから眠れないと考えます。皆さん若い頃は、ほとんどの方は良く眠れていました。40代、50代、60代、70代と年齢を重ねる毎に、眠りに対する不満が出てきたのではないでしょうか。
本日の食養生ですが、少し科学的に考えます。当店で実践して喜ばれている方法です。その前に、不眠を大別すると、
1,入眠障害 寝付けない
2,中途覚醒 夜中に1時間半毎に目が覚める
3,早朝覚醒 朝早くに目が覚めて寝れない
4,熟眠障害 朝起きても疲れが取れない
の4つに大別できます。現代医学では、老人性や薬害性を除けば 原因の90%がストレスになります。
やすらぎのホルモン『セロトニン』が重要!
高ストレス状態が1週間以上続くと不眠症状が出ます。不眠症状が続くとプチうつ症状が出てきます。このストレスから脳や心を守る物質が脳内にあります。これは、ストレスを緩和して心の安定を主る脳内神経伝達物質セロトニンと言う物質になります。
脳内のセロトニンが不足すると、自律神経系のバランスが乱れます。それがこの神経と連絡を取り合って動いている残りの内分泌系と免疫系の働きにも影響を及ぼし、心身の病気が起こりやすくなります。
セロトニンは、感情を抑制する神経伝達物質の一つです。やすらぎを感じる作用を持ち、日々の問題から起こる感情の変化に対して有効に働き、満足感・安心感・集中力などを促しています。
興奮時に分泌するドパーミンや不快時に分泌するノルアドレナリンの過剰分泌を抑制することで、精神を安定させる効果を持ちます。
このセロトニンを増やす食事を取ればいいわけですが、セロトニン自体を食事でいれても、90%以上が腸で使われてしまうために食事では吸収できません。また化学薬品が多いと、脳内のセロトニンを消費して減ってしまします。
セロトニンを増やす食養生
セロトニンを増やすにはどうしたらよいか。セロトニンは脳内で合成して作られます。その原料が必要となります。
これがトリプトファンというアミノ酸とビタミンB6が必要になります。
トリプトファンを多く含む食材として、豆類、オートミール、ナッツ類(ゴマ、落花生)、大豆食品、味噌汁、納豆、魚類、しらす干し、たらこ、のり、わかめ、鰹、マグロ赤身、肉類でも特に脂なしの豚肉、レバー、牛肉赤身、牛乳、チーズ、ヨーグルト等になります。
ビタミンB6を多く含む食材は、マグロ、サンマ、サケ、サバ、豚肉、レバー、豆類、卵、バナナ、サツマイモ生姜、ニンニク、唐辛子などです。
それとセロトニンは、眠りのホルモンメラトニンの原料となります。このメラトニンの合成には、マグネシウムとナイアシンが必要になります。
これもレバーや豚肉、鰹、マグロに多く含まれ、マグネシウムは、ゴボウ、あずき、ほうれん草、青ネギ、豆類にも多く含まれます。香辛料にも多く含まれますので味付けに工夫をして下さい。
セロトニンを増やす方法
それとセロトニンを増やす方法についてお話しいたします。
1、深呼吸をすることです。
2,起きたらすぐに太陽の光を浴びることです。セロトニンは日中明るい時間帯に多く分泌されるホルモンで、朝の太陽の光を浴びるとセロトニンが分泌されるスイッチが入ります。
3,首を回すことです。首を動かすと、大量の電気信号が伝わり、セロトニンの生成、分泌を増やしてくれます。
4,何事も頑張りすぎず、適度な休息を心がけることです。頑張りすぎてストレスがかかると、セロトニンの分泌を減らしてしまいます。
5,泣くこと、しかも号泣することです。泣くことを意識的に止められない状態を作ること、つまり号泣です。週一回号泣するとセロトニンが増えて頭がスッキリするそうです。号泣できる映画や本を見ることをおすすめします。ようはすごく感動することをしましょう。
当店ではこのような食事指導や養生法をしながら、漢方薬やセロトニンを作る原料の健康食品を併せて頂きまして、よく寝られるようになったという方が多数いらっしゃいます。ご参考にして頂けましたらと思います。